日課の早朝散歩、底冷えのする静かな住宅街をテクテク歩く。
犬の散歩をするご近所さんと挨拶を交わして、気ままに右へ左へと角を曲がる。
住宅街の真ん中ら辺、小さい公園に出た。
ちょっと疲れたので休憩したいが、ベンチには同様の理由で座っているだろう犬連れの老夫婦。
仕方ない、これは仕方ないことだよ。
ウキウキと青い囲いを越えて、久方ぶりのブランコに座る。
キンキンに冷えた硬い座面、鉄さびの浮いた懐かしい骨の様な形のチェーンを握りしめた。
そのまま足で前後にゆらゆらと揺らしてみる。
うーん、懐かしい。
地面からそっと足を離して、冴え冴えとした黎明の空を見上げた。
テーマ「ブランコ」
2/2/2024, 6:24:52 AM