「遠雷」
それは、まるで私の心を表す。そんな天気。
溜まりに溜まった電気はいつか、必ず落ちてしまう。
いつか、必ず、ほんとの私がバレてしまう。
怖い、、怖い、怖い。
だから、そんな私は、いつも穏やかな晴天のふりをする。
雲一つない空が広がって、神秘的で、、それ以外なにもない。
地平線のような私。
私が来たら、赤い提灯を灯して。
みんなにとって、私は不吉でしかない。
そんなつもりはないのに。
それでも私はみんなの太陽でありたい。
そんな、わたしでありたい。
―と願う私の心はすでに、雨模様で。
私の晴天は長くは持たない。
ずっと、偽る私を偽って、今日も明日もそのまた次の日も。
きっと私はこんなだろう。
それでもいい。それでいい。
でも、たまに、私のことをそっとしておいて。
遠くで、静かに落とすから。太陽は照らしておくよ。
涙は零れ落ちてしまうけど、、。
誰にも迷惑をかけず、誰にも気づかれないように。
―私の名前は「狐の嫁入り」
8/23/2025, 12:51:08 PM