蓼 つづみ

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 朝日が
背中の毛を撫でている


 名前を呼ばれる前から
 前足が
もう行き先の方向を向いていて


 気持ちが収まりきらず
 腰のあたりで
風になる


 しっぽは
ことばの代わり


 “嬉しい”が
音を持っているから
 きっと
こんなリズムなんだろう


 目は蜜の色をして
 世界のすべてを
信じきったまま


 そして、

 一直線に走る


 撫でられると
 笑っているのは
口元だけじゃない


 こらえきれず
 気持ちがはじけて


 短い声が、
跳ねる


 背中でも
 耳でも
 しっぽでも


 からだじゅうが
喜びに揺れている


題 溢れる気持ち

2/6/2026, 12:43:10 AM