「自分がおってくれてよかったわ」
「え、そんなん思うてくれてたん?うれしいわあ」
「うそや」
「もっぺん言うてみ」
「どうしたんそないに怒ってもうて」
「自分がホラ吹いたからやろ」
「ホラ吹くとかいつの時代やねん」
「ほななんて言うん?」
「なんて言うと思う?」
「ユダ」
「それ裏切りな」
「細かー」
まあそうなんかもしれんな。
俺ら2人とも腐った泥沼に浸かってきたようなモンやからあながちホラ吹きは間違いやあらへん。
一度たりとも本心で語り合うたこと無いし、俺らはずっと、ずーっと嘘ばっかで生きとる。
意味も無いんに肩組んで、「俺らん心は一生あっついで」とか友情めかした言葉で笑った顔を貼り付けて、冷たい雨ん中一応持って来とった傘手放して踊るような人間に見えとるらしいし。
笑顔って便利よな。
人がアホなこと抜かしたり不幸になったりして、おもろいとか嬉しいとかもあらへんのに、やるだけで「普通」になれる。
……口角が上がっとるからって、必ずしも笑うとるわけやないのにな。
そうやって嘘で塗り固められて、いつしかそれが「俺」になった。
こいつもそうやし、目の前の自分もそやと思うけど……。
しんどいこととか辛いこととかめっちゃあると思うで?もちろんそら、俺ら人間やし。ロボちゃうねん。
それで考えたことがあるんやけどな。
やっぱ嘘付くと楽やけど、いつも楽ってわけやないよなぁ。
2025.10.28.「消えない焔」
ねーえーハズビンホテル2期楽しみすぎるんですけどォォォォ(一般通過オタク)!!
10/28/2025, 6:38:40 AM