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岐路

 俺は今、人生を大きく左右する分かれ道にいる。
右を選べば少し苦しいが、生きる事ができる。
左を選べばもう罪を償うしか無いだろう。
どうせ俺は苦しい、どっちを選んでも…
そんな2つを目の前に俺は選択を急かした。
俺は選んだ道を進んだ。
グサッ…「ガハッ…」
俺の手には血だらけのナイフ、そして俺の手に倒れる相手…

俺は、この工場の中で人を二人殺した。俺の妻とその不倫相手の男を。この工場で全てを終わらせて帰宅するつもりでいた。なのに、俺が殺ってる姿を後輩に見られた。生かすか殺すか少し迷った。だって後輩は…
"俺の妹"だったから。
怯えた目で足は震え、まるで生まれたばかりの子鹿のように俺の目の前に立っていた。
血が繋がっている、だから迷った。
俺の中では、妹の目撃情報と自分の足で警察へ向う。もしくは妹を殺し、その妹を殺した姿をそこに座ってみているやつが他の人へ情報を流すならみんな殺す。そういう選択だった。俺は後を選んだ。だから俺は、妹に隠れて着いてきた虫達を殺す。俺はもう、生きる事ができないだろう。だって、こんなにも人を殺してしまったら…
俺は選択を誤ったかもしれない。二人だけにしとけば良かった。こんなにも沢山殺るなんて思ってもみなかった。
「これじゃあもう、こいつらの罪を償わないとだね」
と俺は笑いながら、俺を見るものは全て消し去っていった。

6/8/2024, 1:53:43 PM