自分の周りに、自分よりも熱意があって、自分よりも頭が良くて、自分より運動ができて、自分より友達に好かれている。
そんな人いませんか?
まるで、太陽のように、その人の周りだけが、楽しそうで明るいなんてことありませんか?
僕たち凡人は、その輝きに焼かれて、嫉妬に身を焦がしてしまったり、自分はなんでダメ人間なんだと、自分を卑下してうちのめされてしまったりすることがあります。
現実に、そんな完璧な奴なんていないと言われているけれど、僕はこういう人間と、中学生の頃、親友でした。
そいつの凄さを語るなら、ものの15分はかかるだろうという具合に、持つものすべてに才が光っていた彼です。
だけど、彼にしかない悩みを抱えていたようでもありました。
それは、彼の家族が、親から曽祖父に至るまで、男はほぼ全員禿げているということでした。
くだらない悩みじゃないかと思うかもしれませんが、当時、思春期だった彼においては、まさに死活問題であったのです。
彼は、毎日のように髪をセットして、家では5000円もするリンスを使っていたようです。
当時のお小遣いでは相当痛かったでしょうに……。
とまあ、彼は彼なりに、結構大変な人生を送っています。
太陽も太陽で割とめんどくさいのかもしれない、そんなことを考えながら、イカロスの翼が折れないように、低空飛行で生きる、そんな日々です。
11/25/2024, 10:05:36 PM