時雨 天

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太陽





静かに窓を開けて、ベランダに素足で出る。
ベランダに置いていた椅子に腰を下ろして、昇る太陽を見つめた。
もうすぐ朝が生まれる――そう思うといつもワクワクする。
ゆっくりと空へ昇っていく。いつ見ても綺麗な光景。あまりの美しさに、息を呑む。

「おはよう、今日も一日、ボクらを照らしてください」

ふふっと笑って、小さく太陽に手を振った。
すると、一匹のスズメが柵に止まる。

「太陽さんに挨拶しているの?」

「うん、そうだよ、スズメさん。今日も照らしてくださいってね」

「あら、とても素敵だわ、いいことあるといいね」

翼をバサッと広げ、遠くへ飛んで行った。

「気をつけてね、スズメさん。キミにもいいことがありますように」

スズメに手を振った。椅子から立ち上がり、空を見つめる。

「さーてと、お仕事行く準備をしますかぁー」

屈伸をして、部屋へと戻った。
太陽のおかげで世界が光に照らされている。だから、ボクらは生きていける。そう思う――

8/6/2023, 12:02:39 PM