朱堂悠

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きっと明日も同じような日が続くだろう。
毎晩のようにそう思い続けて、何年経っただろうか。

明日も同じように朝早くに起きて、
「仕事に行きたくない」と愚痴りながら支度を整えて、
ギッチギチの満員電車に長く揺られ、
職場に着いた途端にねちょねちょと叱られて。
死力を尽くして業務を完遂しても、誰に褒められることもない。
節約のために粗食をたいらげ、
周りより劣っているとわかっているからこそ
誰よりも長く職場に残り、
かろうじて明日に引き継げる業務を残し、
ゾンビのように帰路に就く。
帰宅しても体力と気力を回復できる充分な時間は残されておらず、
明日に未来も希望も感じず眠りにつく。

こんな生き方は望んじゃいない。
こんな生き方にしたのは誰のせいだ。
仮に他人のせいだったとしても、
自分の話など誰が耳を傾けてくれるだろうか。
自分の訴えで他人が変わる可能性なんてゼロに等しい。
…自分なのだ。
この地獄から抜け出す一歩を踏み出せない自分のせいなのだ。

ここまで気づいているならば、さっさと一歩を踏み出せばいい。
何故出来ない。何故身体が動かない。
このままで良いはずはないとわかっているのに、何故。

「きっと明日も、楽しい1日が待っている」
そう言える日が来るのは、いつだろうか。

9/30/2024, 4:23:34 PM