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「何か君の声が聞こえた気がしてさ、呼んでくれた?」へら、と気の抜けた声で問いかける君に、僕は不恰好な笑みを浮かべて頷いた。歯が軋む。両手で挟み込んだ骨ばった手が、震えながらも握り返してくれるこの事実に、込み上げてくる何かを必死に噛み殺した。
(君の声がする)

2/16/2025, 10:05:21 AM