ー知らないー(ずっと隣で)
幼馴染みが、誰かと駆け落ちした。
大人たちは混乱していて、俺になにか知らなかったかと、何度も聞いてきた。
知らなかったとは言えなかった。
でも、首を横に振った。
言いたくなかった。
これは、幼馴染みのためじゃなくて、
多分、いつも威張ってる大人への仕返し。
けど、
「俺は本当は知ってるのに、お前らの日頃の行いのせいで、俺は言いたくないんだ」
って、大人たちが知らないせいで、そこまで面白くなかった。
俺は、駆け落ちすることを知っていた。
それはそう。
でも、日付は教えてもらっていなかった。
忽然といなくなった幼馴染み。
腹が立つ。
駆け落ちのための計画まで手伝ったのに、
感謝もない。
結局蚊帳の外だ。
腹が立つ。
そうだ、全てバラしてしまえば、報復になるんじゃないか?
ざまぁみろ。
連れ戻されてしまえ。
ふと、どこに向かうのかは知らないことを思い出した。
そういえば、車とか、どこから抜け出せばいいとか、そういうのばっかりで、肝心の場所は知らない。
…もしかして、俺が裏切るかもしれないって思ってたから。
いや、多分分かってたんだろう。
幼馴染みの顔が浮かぶ。
俺がこういう性格だって。
なんて奴だ。
最低最悪。
ふざけるなよ。
これじゃあ、バラすにもバラしようがないじゃないか。
それどころか、俺まで叱られる。
幼馴染みだからこそ、
相手のことを何でも分かってて信頼してるからこそ、
秘密は共有しあうものだろ?
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😐13:34 九時ちょうどにまた
3/14/2026, 4:34:42 AM