君の声がする
けれど、君が目の前にいる訳では無い。
スマホの割れた画面から、君の声がする。
もう二度と会えない、君の声がする。
心の内側が冷たくなるような心地がした。
楽しそうに笑って海辺をはしゃいで走る、君の声がする。
あの時僕は、君が僕の知らないどこかへ行ってしまうような気がして、早くこちらへおいでと言ったのだった。
それが、真になってしまった。
なぜあの時、僕は君と一緒に行かなかったのだろう。
そうすれば、きっと今頃二人で幸せだったのに。
二人でなら地獄でもやって行けると君は言ったけれど
きっと地獄に落ちるのは僕だけで
君は天国にゆける。
だって君はあまりにも美しく優しい人だったから。
どうか、僕のことなんか忘れてくれ
2/15/2025, 6:14:31 PM