♯0からの
「どしたの?」
教室の目の前で立ち止まっているクラスメイトに
声を掛ける
「入りずらくて…」
「なんかあったの?」
暗い顔をする彼女に思わずそう言う
「昨日彼氏と別れたんだよね。ちょっと気まずくて」
「気にしてもしゃーないじゃん!入ろ」
教室のドアを開く
すると教室の喧騒が止まる。
「おい。急に別れようって言うから何かと思ったら、
そいつとできてたのか?」
睨みつけてくる男に食って掛かろうとする彼女を抑える。
「はあ?教室に入りずらいって彼女困ってたよ?この感じ
だとでけー声で愚痴でも言ってたりした?」
周りの反応を見るに正解だろう。
「へー、そんだけ短慮ならそりゃ振られるわ。他にも
色々やらかしてるんじゃないの?」
顔を赤くする男に周りの視線は冷たい
「もう喧嘩するのも嫌なのよ。これ以上株を下げたくない
なら1からどころか、0からやり直しなさい」
中々厳しい再出発となりそうだ。
2/21/2024, 3:25:35 PM