『1件のLINE』
自分に自信がなくて
いつも自分からは送らずに
あの人から来る
長文の1件のLINEを待っていた
生真面目さと優しさの透ける
穏やかな言葉の羅列が好きだった
少し時間をずらして開くのは
ダサいって思われたくないとか
即レスがキモいだろうとか
そういうのじゃなくて
自分が抱いた好意を
身分不相応なものだと恥じて
だからこそ
浮ついてときめいてじっと待っていた
そんな自分を認めたくなかった
私の様なものが好きとか言って
大変申し訳ない みたいな感情
消えなくていいから
伝わってほしくなかった
可愛げがあっても秘めていたら
なんの意味もないのにね
他人に言ってあげられることを
自分にも言ってあげられたら
あの人の寂しさに
少しでも目を向けられていたら
あのLINEも
静かな言葉のやり取りも
少しは永く続いていただろうか
7/12/2024, 5:20:09 AM