小さな命
私は恵まれている事に
3人のこどもたちをこの世に残す事が出来たのは奇跡だと思う
私自身はこの世に産まれたことを悔やんで生きてきた
自分のことを大切に出来なかった私が唯一、この子達のためなら何でも出来ると思う事が出来たのだ
子宮に出来た小さな命すら愛おしいと思った
都月十日、自分の中で育てた命が誕生する奇跡
子ども嫌いな私が
愛されることを知らなかった私が
初めて、愛おしいと心底思った
自分の何に変えてでも、この子の命を守りたい
これが愛なのだと悟った
これは本来、両親から受けるべき愛だったのだろう
でも、この感覚は子どもを産んで初めて芽生えたものだった
それは即ち
私自身は両親に愛がないことも悟った
どんな小さな命にも
親がいるはずなのに…
申し訳ないことに、夫のせいで、子どもたちは両親共の愛情は与えられなかったかもしれない
だけどこれだけは言える
私は2人分以上の愛を子どもたちにこれからも注ぎ続ける
愛されたことのない私なりの伝え方で…
普通ではないかもしれないが
私なりの精一杯の愛を…
小さな命が
更なる小さな命を繋いでいく
みんな最初は小さな命の奇跡なのだ
私もそうだったはずなのに…
恵まれて産まれてくることの出来なかった小さな命
本来はそんな命などあってはいけない
そのために
唯一人間の赤子は何も出来ない状態で生まれる
かわいい存在で産まれるように出来ているのに…
1人では生きていけないように産まれてくるのに…
もっとちいさな命を大切にすべきなのだ
だから無責任に行為をしてはいけない
するからには、その責任は少なからず伴うことを忘れてはいけない
絶対に安全などないのだ
欲望のまま行為をなすのは身勝手でしかない
だから
せめて私は
いついかなる時も、その責任をもって愛を育む
例え
自分の命と引き換えになろうとも
私は小さな命を産むだろう
そのくらい
愛した人としか本来、行為をするべきではない
恵まれずに
小さな命を誕生させない
それが
恵まれずに産まれた私が出来る
唯一のこと
そして性教育を我が子に伝えるのも
恵まれずに産まれた私の役目である
私は発達障害があるせいか
普通の母の立ち位置ではない
が、
その分フランクに子どもたちと寄り添う事が可能だった
性教育、ジェンダー問題等、小さな頃から伝えてきたおかげか?
子どもらも恥じる事なく伝えてくれる
母からの愛を注いでもらえなかったけれど
私は私なりの方法で
小さな命と向き合ってこられた
小さな命も奇跡であり
愛を知らない小さな命が、更なる小さな命を育てた奇跡
どうか…
これ以上
私と同じ苦しみを受ける
小さな命がありませんように…
2/24/2024, 1:48:24 PM