襟足林

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届かないと分かっているものほど、美しく見えてしまうのはなぜなのか。

三年目に出逢った君のことを、僕は何度も浮かべてはかき消していた。

会って話せるのは週に一度。
三限終わり、駅前コンビニ喫煙所。

笑い合う景色も、二人並んで歩いた景色も、どちらも鮮明に胸の中に刻み込まれていく。

卒業まで一年をきった。これ以上伸びることのないゴールライン。終わりは約束されている。

一体僕は、移り変わっていく君の世界にどれだけ残れるだろう。
君が吸って吐いた煙のようになって消えてしまうのだろうか。

そんなことばかり考えて、それでも君を諦めるには離れ難く、心は理屈を置き去りにして君のいる方へ向かっていく。

叶うかどうかではなく、君との未来を、叶わない未来を願う。

きっとこのままでは救いはない。

それでも僕の夢見る心は、なお懲りずに明日を描いてしまうのだ。

4/16/2026, 5:34:12 PM