2025年の英国推理作家協会賞・ダガー賞を受賞した王谷晶さんの『ババガヤの夜』(河出文庫748円:電子版あり)なんだけど、ここで酷い告白が読めます。
たぶん今後もう目にすることがないような、表現も内容も最低な告白なんですが、本作のヒーロー(?)のヤクザの若頭代理が発する侮辱的で暴力的な言葉なのだけど、ヤクザの幹部なら女には困ってないはずだし、しっかり読めばプロポーズになってる。そう考えるとああいう表現にならざるを得ない哀愁もあって、あれは優れた場面。
(追加: 推理作家協会賞なんだけど、推理小説ではありません。本来、同協会はThe Crime Writers’ Associationですよってに。本格推理小説を期待されたら困りますけど、でも読んだらたまげると思います。)
10/8/2025, 10:42:01 PM