重苦しい灰色の空は、俺の心情を代弁しているかのようだった。
あれは事故だったんだ──
何度も言い聞かせてはみるものの、心はそれを頑なに受け入れようとはしない。
当然だ。俺達は仲間の一人を殺してしまったのだから……。
殺した? 違う、俺達に殺意なんてなかった。あれは事故だったんだ。
ならばどうして、あいつの死体を隠すようなことをした──?
深い深い穴の中にあいつを埋めた。
今更ながら自分のやったことの重大さに手が震えだす。
隠蔽──死体遺棄──そんな恐ろしい言葉が頭の中を占領し、小刻みに震える手に死体となったあいつを持ち上げた時の感触が蘇る。
ぽつりぽつりと水滴が顔に落ちてきたかと思えば、激しいにわか雨になった。
空が泣く──というフレーズが、ふと思い出される。
空が、俺の代わりに後悔の涙を流している──そんな風に思えてならなかった。
テーマ【空が泣く】
9/16/2022, 12:24:21 PM