愛を叫ぶ
僕たちは、愛なしでは生きられない。
産まれたばかりの小さなてのひらは、それでも確かに僕の手を掴んだ。柔らかで、あたたかな命の鼓動。未だ世界の色を知らない無垢ないきもの。
鹿は生まれた時から僅か数十分で自らの力だけで立ち上がるのだと云う。それに比べて人間の赤子のか弱いことよ。両の足で立ち上がるのにはおよそ1年かかる。ましてや自分の力だけで生きてゆくにはその10倍以上の歳月が必要だ。
誰かの助力なしには生きられない命。だからこそ、彼らは泣くのだ。自分を愛してくれる誰かに見つけてもらうために。力の限り叫ぶのだろう。
自分はここにいるのだと。
どうかどうか愛してくれと。
5/11/2026, 1:19:27 PM