ヒラヒラと、風になびかれて、赤く染った葉が空を舞う。
今年は季節外れの暑さが続いたせいで、随分と遅い秋に突入している。去年までなら、「もうすぐ冬だ」なんて言ってただろう。
ふと前を向くと、紅葉の木は川沿いにそって伸びている。その様子も、とても綺麗だ。
川には紅葉の絨毯が敷かれ、次から次へと継ぎ足されていく。川の水は絨毯を川下へ流しながら、ゆったりと自分も流れていく。かつて、平安前期の六歌仙の一人である在原業平が、「ちはやふる…」から始まる短歌を詠みあげた理由が、何となくわかった気がする。
また、冬になれば葉が落ち、雪が積もる。春になれば今度は桜の出番だ。夏はみずみずしい緑の葉を生い茂らせ、虫達を集める。
それもまた、とても綺麗だ。
9/26/2024, 1:15:14 PM