夏子

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「あ〜!定期券忘れた!」
忘れたのは私ではなく幼なじみの親友…
「どうしよう〜」と電車内で困惑していた
親友が私にこう言ってきた…
「先に出て定期貸してよ」と…
田舎ののんびりな駅も通学時だけはごった
がえしたので、ドサクサにまぎれて貸して
と頼み込まれた…
16歳の浅はかな計画だった
何だか可哀想になって「いいよ」と私。
最初に走って出て後方にいた親友に柵越し
に手渡した瞬間…
「こら!何やってんだ!」と駅員さんの声
バレないはずがないわけだ…
学校に行き着く前に駅員さんにこっぴどく
お叱りをうけ私の定期券は没収された。
「学校にばれるよね」2人で話し合って
担任に自首を申し出た私たち…
その後、学校でも怒られて反省文を書かされた。
下校時、駅に寄り謝罪をして定期券を返してもらった…その時駅員さんが言った
「何で学校に言ったんだよ」と…
お灸をすえて返すつもりが自ら自白した私たちに苦笑いだった駅員さん…
一日中ずっと謝り続けた私たちであったが
結局は「自業自得」と言う事だ…
「友だちの思い出」として今も鮮明に残っている。

7/6/2024, 12:29:17 PM