これまでずっと…
私は私として生きていると思ってた。
私が私であるための人生だと思ってた。
でも違った。
思えば私の人生は、あの子に支配されていた。
あの子は私の中でずっと、私を操っていた。
先輩の前、上司の前、友達の前、赤の他人に至るまで、
あの子は私の皮を被って、私という人形を動かしていた。
元々の私の性格は他人には理解され難い程に矛盾ばかりの
捻くれ者で、理解されたいとも思わないが、いざ正面きって
否定されると酷く憎悪が増す。言いたい事は言わなければ
気が済まない。他人よりも自分を優先するのが当たり前。
側からみればクズと言われても仕方ない。
私はそれすらどうでもいいと感じる人間だからだ。
でもあの子は違う。人に嫌われるのを怖がって、
世間体から外れる事を嫌がって、知らない事を知ってると
口走って、無理矢理話を合わせて自滅する。我ながら
愚かな奴だと思う。それでも、社会からの評価は
あの子の方が断然いい。どうして?
いや。当たり前か。
でもそれを理解しきれない私の性格が疼き、
自分の愚かさにまで吐き気がする。
だからこそ、私の人生はあの子が邪魔をしている
気がしてならない。確かに、あの子がいた事で、
どうにか人並みに学校生活などは送れていたし、
特に人からハブられる事もなかった。
私のままではきっと友達1人も出来なかった。
そう考えると、私の人間性が否定されている様で、
毎回毎回、最低な気分になるのだ。
最近幼馴染からこんな事を言われた
『もしかして、二重人格なんじゃない?』
二重人格?私が?
いや、違う。ありえない。
だって私はあの子も私の一部だって理解してる。と思う。
あの子あの子って差別化するから、そう思ってしまって
いるだけで。。。
これまでずっと…私は私だって…
思い込んでただけだったのかもしれない…。
7/12/2023, 4:11:11 PM