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好きな本  

好きな本を手に取ろうとすると手があった。
直前まで見えなかったのに手があったのだ。
これはおかしい。
しかも今本棚の隙間から目が見えた、その本棚は壁に沿っておいてあるものだではこの人物はこの世に存在しないものなのかわからずにいた。
けど、彼女は昔幼少期家族同士も仲がいい幼なじみがいた。
そいつと山に行ったかなり高く落ちたら即死という高さだった。
俺は走っていた、次の瞬間足場が崩れ落ち掛けた。
だがなぜか幼なじみの小春は消えていた。
落ちるとき、とても自分手にもう一つの手が重なった。
次の瞬間すべてがわかった。
崖の下を見ると、小春の身体からは臓器がはみ出し、頭からは頭蓋骨が見えた。
それ以来山が怖くなった。
そんなことを思い出しながら図書館にいく。
本を見つけた、小春によく似ている女性が書いてある本だその題名を呼んだとき涙がでた。
「小春の恋はあなた」という本だ内容を読むとそれは、俺のような人物と小春のような女性のラブコメであった。
だが最後山に新婚旅行に行くシーンで小春にそっくりの女性は死んだ。
落ちそうになった俺のような人物を助けて死んだ。
あの時と全く一緒だった。
この本を買おうと思い司書のもとへ行こうとすると本は光のように消えてしまった。
調べてもそんな本はなかった、もしかして小春の思い描いたものを本にして俺に届けてくれたのだろうか、この謎を抱えながら俺は飛んだ。
あの崖から。
一緒になった小春と一緒に手をつなぎながらどこかへ行った。
あの存在しないものは小春だったんだ。
俺に訴えかけるために。

6/15/2023, 11:49:56 AM