幸せな日々というものは
限りなく薄く延ばされている
それは無限に続くんじゃないかって
思うほど
だから気づけないだろう
絵になる
唄にできる
詩を書かずには居られない
そんな「幸せな日々」をしていただけなのに
世界に僕たちしか居なかったあの日
そう思っていたのは僕ひとりだったようで
君はうつむいて
「ごめんなさい」とだけ言った
夏目漱石が
「月がきれいですね」と訳した言葉を
咲人が「ごめんなさい」と訳したのは
その風景に抱きしめられているから
その言葉が僕を殴るから
無限に続くものはない
そう、信じているだけだ。
ただ、信じている間だけは
確かに僕らは無敵だった。
【二人ぼっち】
3/21/2023, 1:37:52 PM