前回の脳裏と、今回のススキです。
脳裏
仕事で半年間、飛行機の距離の営業所に行くことになり、単身赴任することになった。
一人暮らしをしていたこともあるし、単身赴任なんて苦じゃない。と思っていたのに、慣れない職場環境、静まり返った暗い部屋。に耐えられず、赴任早々、家に帰りたくなった。
「淋しいなぁ」
脳裏に浮かぶのは、妻と子どもが笑顔を見せる温かい我が家。
「でも、淋しいのも大変なのも俺だけじゃない」
そう、自分を奮い立たせ、今日も仕事に励むのだった。
ススキ
仕事帰り、花屋の前で、ススキを買っている親子を見かけた。
「ああ、今日は十五夜か」
夜空を見上げると、丸い月が輝いている。
「ススキって、今じゃ売ってる物なんだな」
実家の方では、買わずとも、そこら辺に生えている。ススキが売られているとは思いもしなかった。
「ススキかぁ。猫のおもちゃだよな」
実家の猫が、揺れるススキにじゃれついているのを笑って見ていたのを思い出す。
「ススキを持って、実家に行って来るか」
愛猫がじゃれるのを想像し、近々実家に帰ろうと思うのだった。
11/11/2024, 8:52:58 AM