猫又テン

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私は、努力というものをしなくなっていました。
足掻こうとも届かない壁を、知っていたからです。

自分の才能なんてたかが知れると、そう言って切り捨てた未来を、もし切り捨てていなければ、一体どのような結果を実らせたのでしょうか。

若者は、絶望と、手を伸ばそうとも届かない虚しさを知らない。

その瞳のきらめきは、どうやら私には眩しすぎるようでした。


『きらめき』

9/4/2024, 10:54:32 PM