霜月 朔(創作)

Open App

星空



飽きずに振り続ける初夏の雨。
曇天の日が続く梅雨の季節。
その合間に。
ふと顔を見せる、星空。
何時もより、少しだけ貴重に思える、
夜半の星の煌めき。

一際明るい星。
目を凝らさなければ見えない小さな星。
ぼんやりと輝く星。
青い星、赤い星、白い星。
星空は、様々な星を、
全て受け入れて、
こんなにも美しい。

大人も子供も。
豊かな人も貧しい人も。
善人も悪人も。
夜空を振り仰ぎ見れば、
星達は、等しく輝いてくれるんだ。

その事が、俺の不甲斐無さを、
星達が受容してくれているみたいで、
明日は会えないかも知れない綺羅星に、
そっと、溜息を零す。

こんな駄目な俺でも。
星だけは赦してくれるんだって。
星空の下で、少しだけ自惚れてみるんだ。

7/5/2024, 5:39:07 PM