暗がりの中で
一人暮らしを始めてから、夜が心細い。家を出る前はそんなことも考えず、ベッドに入るとすぐ寝てしまう私だったのに。なぜだろうか、。
そんなある日、いつもよりも胸がざわついて眠れない暗い夜が私に訪れた。不安で押しつぶされそうで、目を閉じてもなかなか寝付けない。どうしようと思ったが、しばらくベッドの中で考えているうちにふと思った。
もういっそ、起きていようと。
私はベッドから出て、カーテンを少し開けた。外から月明かりが差し込んでくる。
まるで私を光が優しく包み込んでくれるようだった。
次に私は、どこからか持ってきた古いダンボールからあるものを引っ張り出した。それは、昔お母さんに読んでもらっていた絵本。小さい頃のお気に入りだったからこれだけは捨てずに取っておいてたんだったけ。
ベッドに腰かけ、月明かりを頼りにページを開く。
絵本は私に素敵な世界を見せてくれた。大人になっても絵本はいいなと改めて感じる。
しばらくして絵本を読み終えると、少しウトウトしてきた。私もまだ子供なのかな、と思いつつもいい夜を過ごせた満足感を胸に、ベッドに思いっきり横たわった。
そんなある暗い夜の、楽しい大人の時間を過ごした私のお話。
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10/28/2024, 2:33:21 PM