そんじゅ

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世界に一人だけの君、世界に一つだけの愛、
僕はそれでずっと満たされていたというのに。

ああ、世界が一つじゃなかったなんて。

青い髪を結い上げた君、
ヒヅメを凛々しく打ち鳴らして駆ける君、
湖底で静かに眠る単結晶の君、
右足の小指の爪の形が違う君、
僕を知らない、僕のものじゃない、無数の君。

どこに居たっていつだって全部僕のもの。
君は全部ぜんぶ、この僕だけの、だから、だから。

だからすべての世界の自分を殺して回る。
そしてすべての世界で君はこの僕だけを見る。

さあ、一つの愛だけの世界線を拓いていこう。

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世界に一つだけ

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所感:
この話を詰めていくと「僕」はいつか「君だけが居ない」セカイに辿りついて泣いてしまうんでしょう。

9/9/2023, 8:36:07 PM