鏡の中の自分は、随分と歪に唇を吊り上げていた。
一瞬経って、下から人の顔色を窺うような卑屈な視線が捉える鏡像は、それが下手な己の笑顔だと気づいた。
いつから、人の機嫌を取るような愛想笑いが、顔に張り付いたんだろう?
学校? 職場?
笑顔もだが、怒りや悲しみの表情に顔を動かしてもぎこちない。
普段から表情筋、こんなに動かしてなかったっけ。
頬や唇を意識して動かすと、違和感がひどい。
あ、スマホを毎日いじって下ばかり向いてばかりいるから、顎の下にお肉が垂れ下がっている。太ってもないのに!
悲鳴を上げてる心を無視して日々を無理くり過ごしているけど、鏡の中で主張している自分はSOSを発信している。
見てみない振りしていたけど、やはり自分を大切にしなくちゃ駄目かあ
11/4/2024, 6:40:03 AM