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「いまのみた?」
「ああ」
「みらいがわかるんだって!」
「そうらしいな。……? 珍しいな、欲しがらないの」
「えー、だってあんなのうそだよ! ただのほんが、そんなことできるわけないでしょ?」
「ああ、全くもってその通りだ」
「ほんとうにみらいがわかるようにするなら、さいていでもすいしょうはつかってないとだめだよね」
「あの形にしたかったんだろう」
「それならそれで、べつのほうほうがあるとおもうけどなぁ」
「そういってやるな、所詮インチキの素人なんだから」
「それもそーだね」
テレビから流れる適当な言葉達を聞き流しながら、端の焦げたトーストとカリカリのベーコンエッグを適当に口に運んでいた。
「あ、もうないじゃん。コーヒー、おかわりする?」
「いや、いい」
「はぁい」
「……そうだ、ねえねえ! もしさっきのがほんものだったら、なにしりたい?」
「なんだ、偽物だと思ってるんだろう?」
「そうだけど、ほんものだったらのはなし!」
「そうだな……。いや、特に何も」
「えー!? なんにもしりたくないの? 私がいつ戻るかも?」
「は、」
「つまんないの。わたしはしりたいことあるよ!」
「な、にが知りたいんだ?」
「んふふ、ひみつ!」
「なんだ、それ。ずるいやつだな」
「未来が見えたって、それが最良で最優で最高の未来である保証なんて無いのにな」
4/19/2024, 10:53:41 AM