_好きな本_
今日は彼と一緒に図書館へ行った。少し不思議な構造の建物。本が置いてある棚は何処となく散らばっているように見えて、まるで迷路みたいな、神秘的な場所。なのに凄く居心地がよく落ち着いた。
「ここはね、俺がよく通ってる図書館なんだ。本当に色々な本があってね___」
彼は夢中になって私にここの図書館の良さを教えてくれた。ずっと昔から本が好きだったもんね。
「こうやって、智也と図書館に来るとあの時のことを思い出すなぁ」
初めて貴方を知った日、貴方を好きになった日、貴方と仲良く慣れた日。全てがあの思い出のある図書室だった。
「あぁ、そうだね。毎日図書室利用してたなぁ」
「ふふ、まさか私に会うためじゃないよね」
いたずら気味に言うと、彼は少し目を逸らしてすぐに答えた。
「そうだけど。」
「…へ」
私、てっきり普通に本が好きできてたのかと…まぁ一時期もしかして私のために来てるかも…!って思った時もあったしな。
「ふふっ良くないヨォ?」
「え、何でだよ笑」
私たちの一番の共通点は本を読むことが大好きなこと。
これからは、私達の世界にたった一つしかない物語、これが私達にとって分厚い本になっていく。一番好きな物語。
6/17/2024, 12:33:29 AM