「幼馴染で親友で」
どんなに仲が良くても、これ以上は入り込めない。
どんなにお互い知り尽くしていても、これだけは知られてはいけない。
男女の友情は成立すると信じている貴方。
私は何年も前から、貴方を異性として見ている。
貴方が私のことを、そういう目で見ていないことは、わかっているのに。
フラれることよりも、幼馴染として、親友として側にいることを選んだのは、どんなことをしても貴方の隣を譲りたくないから。
どんなに知りたくても、聞かないことがある。
どんなに知ってほしくても、言わないことがある。
実は、私たちの友情は成立していない。
貴方がそれに気付いていないのをいいことに、私は嘘をつき続けている。
どうか貴方はそのままでいて。
いつか、貴方が私以外の誰かの手を取るまで。
いつか、私が今の関係に耐えられなくなるまで。
────いつまでも捨てられないもの
8/17/2024, 3:21:31 PM