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『 君の中の夜が明けるまで、俺はずっと傍にいるよ』
手が届かないくらい遠く離れていった、僕のたった一人の親友の言葉だ。いや、好きな人かもしれない。初めて家を抜け出した日、彼に引っ張られた手に滲んだ汗は今でも覚えている。家庭環境が似てたから分かり合えて、なんでも話せた。彼との時間は楽しかった。ずっとこのままがいいって思った。
...だけど、それが間違えだったのかもしれない。家を抜け出した日の夜、彼は、あいつは死んだ。死んでしまったんだ。僕への手紙も、許可もなしに。夜明け前の星がちりばめられた空を見ながら思い出す。
「ねえ、希夢?今日は君の命日だよ。僕の中の夜明けはまだ来ないみたい。もう一度君と会って話したいな、まだ僕は君に好きって伝えてきれてないよ。でも、今度会いに逝くからね。待っててよ?」真上にある一等星に向けて放った。僕は希夢に会うために九月一日の夜明け前、飛び降り自殺をした。久しぶりにあった希夢は少し強ばった顔で、後ずさりした。嗚呼、ずっと見たかった希夢のこの表情。どんな顔でも大好きだよ。これからはずっと一緒だよ。大好き。愛してる、離さない。約束したもんね、ずっと傍にいるって♡

9/13/2023, 10:22:29 AM