珍しく、時計よりも早く起きた朝は、いつもよりちょっとだけ、贅沢な朝食を食べたくなるものだ。休日ならば尚のこと、ミルを回して珈琲を淹れたり、読みかけの本を開いたりと、不思議なくらいにワクワクする。ただ残念な事にそのワクワクは、私がこの温い悪魔を跳ね除ける前に、再び瞼を閉じてしまう。だから今だって、1人で騒ぐ時計にも、夢にまで見た理想郷にも、手が届かないのだ。-理想郷は夢の中-
10/31/2022, 10:00:24 PM