昨日、ちょっとしたことで彼女と喧嘩をした。
目覚めると背を向けて眠る彼女がいる。手を伸ばそうとして何度も何度も思いとどまった。
「…一緒に暮らす?」
言ってすぐ気恥ずかしくなった頃だった。
「うん…」
彼女は起きていた。黒髪がさらさらと落ちて振り向いたと思ったら、がばっと抱きつかれる。
「お、お、起き…」
「起きてました!」
毎朝君が居てくれる。手分けして家のことをして、仕事から帰ったら一緒に食事をとりたい。
柔らかい身体がぎゅーっと絡みついてくる。
一緒に暮らしてみよう。まずはそこから。
いっぱい喧嘩したらいいんだと先人たちも言っていたではないか。
11/13/2023, 9:38:17 PM