月下真江

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僕は、いつもの店でサンドイッチを食べていた。
涼しい風に、程よい日光。これほど最高なシチュエーションはないだろう。

すると1人の男が、教科書を開いて必死に問題を解いている。

彼は、僕の親友だ。

「なんで君は、高校受験の勉強なんかしているんだい?」
僕は尋ねる。

「僕たちはもう高校生だ。受験勉強なんかする必要ないじゃないか」

僕は続けて尋ねた。すると、親友は口を開く。

「懐かしいな」

その時、周りの景色は闇に飲まれた。サンドイッチ、いつもの店、親友までも。

それと同時に、僕は思い出していた。

中学3年の時の努力。悩み、葛藤。

「懐かしいね」


僕は目を覚ました。相変わらず真っ白な部屋だ。
さて、君はそろそろ、高校へ行く時間かな

君のせいで、努力が無駄になった時のことを思い出したよ。

なんてね

10/3/2024, 10:36:07 AM