安っぽいホテルのベランダでタバコを吸ってる女の子。
ノースリーブから見える華奢な体は今にも壊れてしまいそうだ。
「一応、生きてそうだね。目死んでるけど。」
「日の出、綺麗。写真撮りたいくらい。」
「前会った時より痩せたね。ちゃんと食べてる?」
「ホストとか、行っとるん?前よりメイク濃くなってない?」
『…ふぅ〜。』
「最近、忙しい?」
「仕事、順調?」
「稼いだお金で、何するね、?」
「…質問しかないや、ははっ。」
女の子は、何も表情を変えず、タバコを吸っている。
『…』
「無視せんでよぉ〜。」
女の子を見ると、泣いていた。私と、2人で撮った写真を見て。
『どーして、、、死んじゃったの。』
『ずっと一緒におるって言っとったのに。』
あ、そうだ。あたし、もうあの子から見えないんだ。
聞こえないし。
「やめてよ、もぉ…なんで泣いちゃうん。」
「笑って生きてよ。たのしいこといっぱいしてよ。」
「そんな、やつれた顔しないでよ。」
「…泣かないでよ。」
そういった時、電話がかかってきた。
[レナさぁん。呼ばれてまぁーす。]
『はぁーぃ。』
涙を拭って、あの子は笑って出てった。
「…友達、早く作ってね。」
そう言って私は、あの子の背中を見ていた。気づいたら私もないていたみたいだ。
【泣かないで】
12/1/2024, 12:44:05 PM