からっぽ

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お題「時を告げる」

ずっと、仮初のピースだけで埋めてきた。

愛してほしいを隠すために「嫌い」を嵌めて
寂しいを隠すために「一人が好き」を嵌めた。

そうやって、時が経つのを何度も待った。
そして大抵、時が経てば「平気」に変わるはず
そう思っていたけど、その''平気''も仮で、
何度もパズルがぐちゃぐちゃになって
そのたびに自分がわからなくなるほど泣いた。

何度も、家族への「嫌い」の穴を
「そんなこと思うのは悪だ」で埋めてきた。

そのたびに何故か首が締まって息ができず 
「死にたい」のピースが増えていた。

もちろん「好き」のピースだってあるのに、
中には、どこにもはまらないピースもいた。

でも、少しだけわかるようになったかもしれない。

嫌いのピースは嫌いなまま、嫌いの穴へ、
好きのピースは好きのまま嵌めていい。

正しい場所に正しいピースを嵌めていいんだ。
自分の人生、自分のために生きなきゃいけない。

嵌められなかったピースは、きっと自分の迷いだ。
「嫌い」は「嫌い」「好き」は「好き」
その境界線をちゃんと分けてあげれば、
きっとパズルは完成していく。

もう、無理やりピースを変える必要はない。
自分の思ったままの気持ちに嵌めてあげていい。

そうやって自分の人生を作っていい。
きっと私にも、その権利があるはずだから。
そう信じていいと、言われているような気がした。

9/6/2022, 3:20:53 PM