あれはいつのことだろうか。記憶がないはずの僕に、ぼんやりとしたものが浮かぶ。ある夏。白い服の女の子と、虫取りをしたあの日。彼女のワンピースがふわりとたなびいて、可愛いと感じた。虫よりも、彼女を必死に追いかけていた。過去の話が1番美しいと誰かが言った。僕の思い出は、ひとつしか思い出せないけれど、額縁に入れて飾りたいくらいには、美しくて好きだ。#遠い日の記憶
7/17/2023, 2:44:42 PM