太陽の下で
冬が近づくにつれて曇りや雨の日が多くなるため、春先から夏は太陽の下で日光浴をする人たちを公園や浜辺で見かける。
結婚でこの地域に越してきて3年になるが、その習慣にはなかなか慣れない。春のまだ肌寒い日、太陽が少し顔を覗かせると旦那はソワソワし始める。
結婚当初のある日。
「公園に行くから準備をして。早く。」
急に公園に行くことが決まり不思議に思いながらも付いて行くと公園にはすでにたくさんの人が集まっていた。公園の中央の噴水のそはまで来ると旦那はおもむろに服を脱ぎ出し、水着1枚でレジャーシートに横になった。
準備って。水着のことだったのか。たしかに周りの人たちも水着を来てレジャーシートや折りたたみベッドに横になり、日光浴を楽しんでいた。
はは…。
習慣の違いって恐ろしい。
私には無理だ。こんな肌寒い日にビキニで日光浴。海でもビキニなんて着たことはないのにこんな人が密集した公園でビキニ。
無理〜。
仕方がないので海パン1枚で横になる旦那の横に体育座りで座る。旦那が怪訝そう顔をしているが、今は話しかけないで欲しい。
地域によっていろいろな習慣があるのは認識している。どこかの国では、昼休みが、長く、国民全員で仕事も家事もせず昼寝を4時間ぐらいするらしい。楽で良さそうだか、この時間は睡眠の妨げになる音を出すことは禁止されておりトイレに行くのもダメだ。気を使いそう。
子供ころからそれが当たり前の事だと何も思わないのかもしれないが、私のように別の地域からやって来た人にとっては驚きを隠せない。
顔を上げ改めて周りを見回せば、ほぼ裸で日光浴をしている人、人、人。日光浴だからの格好だか、何とも壮観な絵面だ。
あと30年もすれば私もビキニでここにいるのだろうか。
ストール、ひざ掛け、手袋を身に着け、ホットコーヒーを飲む私は、旦那を含め周りの人たちから見たら、不審者に近いのかもしれない。でも寒い。寒いものは寒い。
太陽の日差しが少しぽかぽかしているのが救いだ。
11/25/2024, 8:28:41 PM