「大空」
大空と言えば、大空翼だ。人は彼をキャプテン翼と呼ぶ。
えっまたそのパターン?という方もいるかもしれないので、もうやめておく。何のことかよくわからない方は、「もっと読みたい」を押してお気に入りに登録し、できれば私の過去作を読んでみてほしい。いや、ぜひ押して。お題は「仲間」だ。
私は、マンションのベランダで、よく本を読む。ベランダには、アウトドアチェアが置いてあり、そこに座って本を読み、コーヒーを飲み、季節がよければ昼寝もする。
今年の3月にメンタルダウンで休職してから、私のお気に入りの場所になった。
よくメンタルケア系の本に「日光に当たりましょう」と書いてあったりする。本当は「家に閉じこもってばかりいないで外に出ましょう」とか、「散歩やジョギングなど有酸素運動が効果的」とかいう意味なのかもしれないが、それはだいぶ難しい。
まず、抑うつ状態で外に出ようという気力がない。お風呂にすら毎日入れない。とにかく電池切れのおもちゃのように、動けないのだ。そんな私が散歩?ジョギング?無理です。出かけられません。
そんな私が編み出した必殺技が、ベランダでぼ〜っとするだった。最初は読書も無理だった。思考力0だったので、集中力が続かないし、読んでいても内容が頭に入ってこないからだ。
ただひたすらぼ〜っとする。空って広いなと思ったりする。空港が近いので、そこから大空へ飛行機が飛んでゆく。あれに乗ってどっか行きたいな、などと思ったりする。そんな一見、無駄とも思える時間を過ごしていくうちに、私の心は少しずつ癒されていったのだと思う。
っと書くと、さも静かな環境でゆったりした時間を過ごしてるように読めるが、実はちょっと違う。
空港が近いが故に、うるさいのだ。飛行機がうちのマンションの上を通過する時には、車輪を出して、完全に着陸態勢に入っている。しかも車輪が出ていることを、目視できる距離だ。尾翼のJALとかANAの字も読める。距離に比例して、騒音もそれなりだ。だからこの辺のマンションの窓は、みんな2重ガラスになってる。
空港が市街地にあるので、離発着は7:00〜21:00に限られている。夜中まで騒音に悩まされることは、さすがにない。近隣住民に配慮してのことだろう。
そんなうるさい中でも、私は気にせずベランダに出る。
遠くの空に飛行機が見える。どこかの国の国際線だろうか。いったいどこに向かっているのだろう。私の心も、はるか上空を飛んでいる。
別にうつじゃなくても、たまには空を見上げながら、のんびりするのもいいものですよ。多忙な方ほど、おススメです。ぜひお試しあれ。
12/22/2022, 1:45:24 AM