紅掛空色

Open App

過ぎ去った日々

 金色の穂が波のように揺れ、オレンジの空に包まれながら静かに太陽が沈んでいっている頃。ランドセルを背負った君は小さく言った、『会えなくなるね…』。俺は、何か言おうとしたが喉が誰かに奪われたかのように何も言えなかった。あれが君と帰り道に話した最後の会話だった。

 数十年後、部屋を片付けていると押し入れの奥から埃かぶったボロボロの箱が出てきた。中を開けると、デジタルカメラと色あせた写真が入っていた、
 
 高校時代の文化祭で友達とはしゃいでた頃の写真やテーマパークで頭に飾りやサングラスをつけて撮った写真が入っていた。
 奥の方に女の子が田んぼの前でピースしてる写真が出てきた。

 あの子だ。今もあの場所にいるのだろうか…俺が都会に引っ越してから何をして遊んでたのだろうか。今も変わらないのだろうか…。ふと、そんな物思いにふけってしまった。

3/10/2026, 10:26:06 AM