女の子は致死量の可愛いと抱えきれない夢、隠し味のひとつまみの恋のスパイスで出来ている。
いくつになっても王子様を夢見るし、いつだって自分をおとぎ話に登場するお姫様だと信じている。
しわがれた手になっても私たちはいつも差し伸べられる王子様の手を待っている。
どうしようもなく理想とは乖離した現実に身を置きながら心を夢の世界に置いやる。
女の子はちぐはぐだ。
いつでも夢を見ているのにいつでも年相応を気にしている。
私たちは大人になるその時に子供の何も知らぬ無垢な心を失う。
そして世間と現実を知るのだ。
いつまでも王子様を夢見るお姫様では居られないことを知る。
王子様はいつまで待っても来ないし待ってるだけのお姫様など誰も助けてはくれない。
大人は1人で立って進まなければならない。
心と体は別物だし夢と現実も別物だ。ずっと夢だけでは生きていけない。
お姫様は綺麗なドレスを脱いで白いシャツに腕を通す。鏡の前で髪を結ぶ。
12時の鐘がなる。女の子の手は白魚のような手では無いし絹のような滑らかな髪は持っていない。
手は荒れてるし爪は短く切りそろえられている。髪の毛はあちこち飛び跳ねてるし枝毛が目立つ。
女の子はかわいいで作られている。
でも女の子はかわいいではない。
今日、女の子は可愛く愛でられる姿を捨てて1人で立つ大人になったのだ。
優しい魔女はもう私を可愛いだけのお姫様にはしてくれないみたいだ。
2/27/2025, 9:48:58 PM