今夜は厚い雲に覆われて、
星は見えない。
だけども私のベッドは窓辺にあって、
枕の位置から空が見える。
今もそこに横たわって目を閉じた。
音が聞こえる。
向かいの駐車場で誰かが車に鍵を掛けた。 ピッ。虫の鳴く声。
かすかに聞こえるヘリコプターの音。
重なり合う車とバイクとバスのアナウンス。救急車のサイレン。
たくさんの気配、光の移動。
どうかご無事で。
ふと音は遠くなり、視界は深い青。
そして数えきれない星、星、星。。
深呼吸ひとつして目を開けた。
視界に雲に覆われた夜空が飛び込んでくる。
思わず笑みがこぼれてしまう。
目を開けたら見えなくなった。
目を閉じたら苦もなく…雲なく見えた。
無数の星たち。
10/5/2023, 11:02:12 AM