『雪の足音』
っくしゅん!
乾いた空気が体の中に入り込んで遊んでいるようで、むず痒い。くしゃみに共鳴するみたいに足元の落ち葉がカサリと揺れて、君の足に当たる。
「いやぁ、今日寒いね…急にだよねほんとに」
雪は赤くなった頬をマフラーで覆いながら笑う。マフラーと口の隙間から白い息が、銀河のように流れ出ている。「ほんと寒い、冬が来たって感じするもん」
「ねー、冬楽しみだなぁ」
「冬、好きなの?」
「だってクリスマスも誕生日もあって、街がキラキラ光るし、それになんと言っても雪が降る!」
雪は少し誇らしげにそう言った。クリスマスの前夜に小学生が見せる笑顔のように純粋に満ちていた。まだ、10月だというのに、なんてお得な人なんだと思った。
12/3/2025, 11:37:30 AM