殻斗あや

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その子は近所の女の子で僕より1歳年上だ。そしてどうしてかはわからないけれど、その子は亡くなってしまった。でも、僕はその子のお葬式から帰ったその瞬間からその子が死ぬ直前までタイムスリップしていたんだ。
「...え?」
傘を差し夜道を歩いていた僕は、次の瞬間には真昼の自室に居た。もちろん室内だからさっきまで傘を握っていた右手には何も無く、黒色のコートじゃなくて緑色のパーカーを着ていた。そして、僕はその瞬間に外に走り出した。その子に会うために。

その子はこれまでと同じように家の前の公園に居た。この頃少なくなってきた公園でもちょっとした田舎のこの街にはまだ当たり前のようにそこにはあった。木陰が彼女にシマシマのような模様をつけていた。
「けいこ!」
「え?」
そう言って立ち上がった彼女は読んでいた本を閉じながらこちらに歩いてきた。
「良かった...」
そう言って僕が彼女の方に向かおうとした時、彼女の方に向かっていく何かが...

バコーン

それは野球ボールだった。次の瞬間僕の目の前に赤くなったものが倒れる...

...え、なんで?もしかして...僕の、せい?

次の瞬間僕の手には雫が落ちた。



「あれ?雨?」
隣にいたお母さんがそう言った。
「念の為傘もっておいてよかったわね。」
2本あるうちの1本が僕に渡された。
「ありがとう」
そう言って僕は傘を差した。僕はその子の葬式の帰り、夜道を歩いていた。でも、
「...え?」
次の瞬間には真昼の自室にいた。もちろん室内だからさっきまで傘を握っていた右手には何も無く、黒色のコートじゃなくて緑色のパーカーを着ていた。そして、僕はその瞬間に外に走り出した。その子に会うために。

その子はこれまでと同じように家の前の公園に居た。この頃少なくなってきた公園でもちょっとした田舎のこの街にはまだ当たり前のようにそこにはあった。木陰が彼女にシマシマのような模様をつけていた。
「けいこ!」
「え?」
そう言って立ち上がった彼女は読んでいた本を閉じながらこちらに歩いてきた。
「良かった...」
そう言って僕が彼女の方に向かおうとした時、彼女の方に向かっていく何かが...そこで僕は悟った。

...あれ?ループしてる?

次の瞬間全てを理解した、目からは涙が溢れていく。

バコーン

それは野球ボールだった。次の瞬間僕の目の前に赤くなったものが倒れる...

次の瞬間僕の手には雫が...

【終わらない物語】

1/25/2025, 11:47:00 AM