知らない場所から贈り物が届いた。
何が入っているかわからずゾッとしたが、好奇心の強い俺は恐れず開封することを選んだ。
中には見切り品のシールを貼られた女が入っていた。
顔は青白く、上半身は貧相で、下半身は象のようにぼてっとしていた。服も着ているのか着ていないのかわからないような薄着で、冬も目前のこの時期にはとてもじゃないがみられない格好をしている。正直ギリギリ抱けると思った。顔は美人ではないが悪くない。表情に感情は見られず、ただ口をひとつに結び俺の言葉を待っているように見えた。
どのような経緯で見切り品のシールを貼られ見知らぬ男の家に届けられたのか。謎しかないこの女を、どうするべきか。人の贈り物なんて考えたこともなかったし、ましてや知らない女だなんて、夢の話ではないのかとも思った。しかし何度見ても本物の女である。
まともな男なら通報するのだろうか?
ただ俺はまともな男ではない。
迷わずこの家で過ごさせることを決意した。
うまくいかなければ俺は終わるけど。
まずは女に同意を得ないと。
「君、話せる?君の事情は知らないけど、俺と一緒に過ごしてみない?」
女はその言葉に黙って頷いた。それは本意じゃないように思えたが、女にはその手段しか残されていないように感じた。話せない事情があると察した。
ここから俺と贈り物の見切り品女の、主従関係がはじまった。この時、まさか俺が、この女を手放せなくなるとは思いもしなかった。
12/3/2025, 7:53:05 AM