ユズ

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中国の伝統楽器、二胡。音色に惹かれ、二胡教室に通い、10年以上になる。

趣味にとどまらず、特技と言えるレベルにしたい。公然と言ったことはないが、内に秘めた欲はある。やるからには一流に。あなたと演奏したい、あなたの演奏を聴きたいと言われる演奏がしたいと…。

二胡に出会うまで、内気で、人前に出て何か披露するなんて考えられなかった。未熟な私の二胡演奏を温かい目で見守り、勇気づけてくれた人々のおかげで現在がある。これまでの努力は全く無駄ではない、着実に上達はしているのだ。ただ、そんな自分を褒めることができない。

二胡教室の生徒の中には私のことを上手な人と評してくれる人もいるらしい。友達や周囲からは好きなことができて羨ましいと言われる。

休日ほぼ一日中弾いている。上達するのは当然だ。やればやるほど辛く感じることがある。基本的な音すら納得いかない。できないことが悔しくて、イライラしてしまう。音程が安定しない、音がかすれる。

練習の度に自分の努力は認めてあげられず、悔しさが勝る。本当に好きでやっているのかさえも見失いかけている。それでも、上手になりたいから、弾くことをやめられない。

美しいもの、素晴らしいものを得るには、苦しみがある。
終わりなき道をひたすら歩くしかない。
歩けるうちは歩いてみよう、この道を。

12/2/2022, 2:18:46 PM