ジャングルジムでよく遊んでいた幼馴染。
けれど、中学生から高校生に成長していくにつれ、何となく気まずくなっていくのが大多数なのかもしれないけれど、私達はそんな事ない。
そんな幼馴染と今日は一緒に勉強をする事になった。
「かなえー、のみモン何にするー?」
「私、オレンジジュースがいいっ!」
「はーい。わかったー」
何時もの勉強する時の会話だ。私は今、幼馴染こと、佑(たすく)のお家にお邪魔して、畳の部屋で勉強をしようとしている。
二人の学力は同じくらいだけれど、佑の方が、少し頭が良い。
「はい。オレンジジュース」
「ありがとう」
飲み物を受け取り、勉強開始。暫くはモクモクと勉強していたけれど、何だが疲れてきて、少し休憩する事になった。
「ねえ、佑ー」
「うん?何?」
「私達って、珍しいのかなー」
「何で?珍しいって何さ」
私は幼馴染同士でも、思春期に入ると気まずくなってくるのではないかと、佑に話した。
すると、
「………俺は、気まずくなりそうだったよ」
「えっ!?」
「かなえに、何話していいか、何を話せばいいか、急に分かんなくなって、どうしようって思ってた」
まさかの事実だ。佑がそんな事を思っていたなんて。
「けど、かなえは変わらず、普通に俺と会話してきて、全然ぎこちなさとかなくて、それにとっても救われた」
「かなえがあーやって変わらずに話しかけてきたくれたら、俺は今も、こうしてかなえと話してられるんだ」
私は、佑にこんなことを言って貰える様な事をしたのだろうか?
確かに、私だって、佑と何を話したら良いか分からなくなりそうだった。
でも、佑とこのまま気まずくなるのは嫌で、とにかく自分の話をしていただけ。
それが、良かったなんて。
「………良かった。私、頑張って」
「うん?なんて?」
「ううん!何でもない」
私と佑。
幼馴染の私達。
これからも、仲良くしていきたい。
大切な人だから。
9/23/2023, 12:23:45 PM