海喑

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私は彼をとても誇らしく思ってる。
彼の絵も、彼の書く独特の世界観でダークな文も
時々見せるあの眩しい程の笑顔も
ベッドの上でのあの顔も
付き合い始めたときから好きだった
そして今。
私は純白のドレスを身にまとっている
前までは着ることがない、着たくないと思っていたこれを
私は貴方と会えて初めて
着たいと思った。
時間だ。
歩き慣れないパンプスで彼の元へ行く
見慣れた顔がぽつぽつと見える
泣いている子もいるし、喜んでいる子もいる
でもみんな私を、私達を祝ってくれているような気がした
彼のところに着いた
私の姿を見てはにかんだ笑顔で
「可愛いね。」と言ってくれた
いつも言ってくれている声なのに
この声は何時もよりも嬉しくて
泣きそうになってしまった
私は溢れんばかりの笑顔で
「ありがと!」という
結婚式は何かトラブルがある訳ではなく、スムーズに進んでいった。

誓いの言葉の時
神父が誓いの言葉を読み上げる
「汝、病める時も健やかなる時も此の者を愛し、此の者を敬い、互いに許し、
互いを助け合い、最後のその時まで愛し合う事を
誓いますか?」
彼は天使のような顔で誓う
「はい、誓います!」
私はその顔と、誓いに涙を流した
嬉しさで震えた声で誓った
「私もっ、誓います!」
その後、指輪交換があった。
シンプルだけど私の好きな青の宝石、恐らくサファイアだろう。それが嵌め込まれた
彼の方は紫の、タンザナイトが嵌め込まれた指輪だった

ー…それでは、誓いのキスを。
神父がそう告げる
私は目を閉じる
唇と唇が合わさる感覚がした
この誓いのキスはとても甘くて、私の大好きな味だった

あのね、君と結婚できて私すごく誇らしいし、とっても嬉しいよ。
私を何億人の中から見つけてくれてありがとう
そう思いながら私達は結婚式を終えるのだった

いつまでも君の事、誇らしく思ってるし
大好きだよ。

8/16/2023, 2:04:57 PM